「これからもずっと…」






カーテンの隙間から、かすかに差し込む日差しで俺は目を覚ました。

ふと横を見ると、隣でぼたんが気持ちよさそうにぐっすり眠っている。
昨日の夜のせいでよほど疲れているのだろうか。

悪いことしたかな…。
俺がつい夢中になりすぎて、ぼたんのことを求めすぎてしまったし…。
無理をさせてしまったかもしれない…。

などと思い巡らせながら少し反省し、眠っている彼女起こさずにじっと見つめていた。

「う…ん〜、…もう食べらんない…」

いきなりぼたんがそう言った。
どうやら寝言だったらしい。
その様子を見ていた俺は、思わずクスッと笑ってしまう。

実は俺もぼたんも昨日からあまり食べていない。まあその訳は俺にあるのだが…。
だから当然お腹が空いているはずなのに、お腹いっぱいになってる夢を見るてなんて…。
全く、ぼたんらしいというか何というか…。

幸い今日は日曜で仕事も無い。
きっとお腹をすかせているであろう彼女のためにも、朝御飯を作ることにした。

彼は、ぼたんのいるベッドを後にしキッチンへ向かった。
食パンを用意し、ピザトーストを手際よく作り始める。
何でも器用にこなせる蔵馬にとって、こんなことは朝飯前だ。
ピザトーストを焼いている間、目玉焼きも作り始めた。


丁度目玉焼きが出来上がった頃、ぼたんは目を覚ました。
隣に蔵馬がいないので、まだ眠たい目をこすりながら辺りを見回し
ベットから抜け出してキッチンの方へ向かうと、そこに彼の姿があった。


「もう起きてたのかい?」

俺はその声に気づいて振り向く。

「あ、ようやく起きましたね。」

「なんだい、起こしてくれたっていいじゃないか〜。」

「あなたがあんまり気持ちよさそうにぐっすり眠っていたから、起こすに起こせなかったんですよ。」

「むう〜」

「御飯作ったんだけど、食べますか?」

俺がそう言うと、ぼたんの顔が急にパッと明るくなり
「うんっ!食べるvvv」とすっかり上機嫌になった。

そんな彼女を見て、俺はまた笑みがこぼれてしまう。

ぼたんはそんな俺に気付き
「な〜に笑ってるのさ〜?」
と問い掛けてくる。

「ん、ぼたんがあんまり可愛いもんだからさ」

俺がそう返すと、ぼたんは急に顔を赤らめて
「ま〜たそんなこと言って〜。ごまかされないよ!」
なんて言ってきた。

「本当のことですよ、あなたがあんまり可愛いから。」
とまた言うと、ぼたんはさらに顔を赤くして
「もうっ、蔵馬は〜」

もうこれ以上反論出来そうに無いという感じで、そう返してきた。
そんな彼女に俺は満足げな表情を向けた。



「今日これからどうする? どこか行く?」
と彼女に聞く。

「う〜ん、どうしようかねー。 蔵馬はどっか行きたいトコとかないのかい?」

「俺はどこでもいいですよ。ぼたんの行きたい場所ならね。」

「んじゃあね、映画見に行きたいんだけど…いいかい?」

「もちろん。じゃあコレ食べ終わってから用意しようか。」

「うん!」

やったあ!と言わんばかりにぼたんの顔がみるみる明るくなった。
そして、ぼたんはワクワクした様子で急ぎだす。
俺はそんなぼたんの様子を見ていて、自分の口元がほころんでしまうのが分かった。





これから先もずっと彼女のそばにいたい…。
そして、ぼたんとの…こんな何気ない日々が続けば…。


幸せな気持ちでいっぱいになりながら、俺は心からそう願うのだった。








END






うわぁ〜; ついに私めの駄文をさらしてしまいました…。
これ、初小説です・・・; 少し前に書いたものなのですが
ずっと晒す勇気が無くてサイトにも載せずにいたものでして。
新サイトもようやく完成したし、ええぃ!思い切って載せてしまえー!
と、ようやく思い立ち(半分ヤケになり)、皆様のお目に触れる事となってしまったわけです。
何箇所か手直ししてみたのですが…(--;)

このお話の中の二人は、一緒に住んでいます。同棲してますv ハイv

文章が蔵馬視点と客観的視点の二つが混在しておりますが
そこは、本人がどーしても変えたくなかったので、そのままにしてしまいました;

私の駄文をここまで読んで下さって、本当にどうも有難うございました…!



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